インド料理が大好きで、よく食べに行きます。
最近大ブームの「南インド料理」にハマったクチです。単なる流行り物好きなだけかもしれません。
ダルもサンバルもラッサムもチキン65もロティもビリヤニもバスマティライスもラッシーもチャイも……。好きなものを上げるとキリがないですが、スパイシーな料理のシメとして食べるインドスイーツも大大大好きです。
今日はそんな、インドスイーツのお話です。
世界一甘い??インドスイーツ
インドスイーツって食べたことありますか?
食べたことがある人はわかると思いますが、たいていのものは、非常に甘いです。もう、甘ったるくて辛いほどです。(あ、からいじゃなくて、つらいです。)
そして大体カルダモンが香っています。そういえば、意外とシナモンは使われないな……
世界一甘いと言われる、一口ドーナッツのシロップ漬け「グラブジャムン」、オレンジの渦巻が見た目にかわいい「ジャレビ」などなど。どれもこれも砂糖の甘みたっぷりで、まさに「スイーツ」ということばの面目躍如といったところです。
インドの暑い気候がそうさせるのか。それともスパイシーな料理に刺激された舌が求めるのか。
「甘さ控えめ」「糖質ゼロ」「ケーキなのに甘すぎなくて、好き」なんて言葉が飛び交うここ日本では、時代錯誤も甚だしい代物と言われてもしかたのないモノばかりかもしれません。
ただ、これが一度その魅力にハマると病みつきになるんです。
ガジャルハルワはニンジンを使ったベジスイーツ
しかし、ただ甘ったるいものばかりではありません。
今回紹介する「ガジャルハルワ」は、
さっきから「グラブジャムン」だの「ジャレビ」だの「ガジャルハルワ」だの、呪文のようなことばが並んでいて、よくわからないですね。
「ガジャルハルワ」の「ガジャル」は「ニンジン」という意味でだそうで、ニンジンでつくった「ハルワ」ということになります。
半分わかりましたが、半分はまだよくわかりません。
ただ、ニンジンをつかった食べ物ということだけは確かです。
初めて食べたのは、御徒町の完全菜食インド料理屋で
このガジャルハルワを初めて食べたのは、何年前だったか、同じくインド料理が好きな友人に連れられて行った御徒町の「ヴェジハーブサーガ」というお店。
本物のインド現地の味を、完全菜食で。
というコンセプトのお店で、メニューにはベジメニューがズラリ。
厨房には、インドからと思われるシェフたちがズラリ。
その中でも、スイーツはこれを!と友達に勧められたのがガジャルハルワでした。
それではと、早速注文して出てきたのがこれ。
写真ではちょっとくすんだ茶色に見えていますが、オレンジ色がとてもきれいでした。
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砂糖のものだけではないスッキリとした甘み、カルダモンの爽やかな香り。トッピングのナッツの香ばしさがいいアクセントになっています。
そしてしっとり・もっちりとした食感は、小麦粉とか米粉とかでできたお菓子かな?と思わせるもの。
あとから、これがほぼニンジンだけでできていると聞いても、信じられない感じでした。
食べ物でこんなに驚いたのは久しぶりです。
海外レシピを漁って、自分でも作ってみた
メイン食材が野菜のスイーツって、馴染みがなかった。というか、ちょっと敬遠してた節もあったのですが、ガジャルハルワのいい意味で野菜感ゼロ感に感銘を受け、自分でも作ってみたくなりました。
そうと決まれば、レシピ探し。
いろいろググると日本語のレシピもいくつか見つかりましたが、せっかくなので現地のレシピでやってみたいと思い、海外のレシピを漁ってみました。
いろいろ調べて、今回は
こちらのレシピを参考にしてみました。
ガジャルハルワの材料
参考にしたレシピによると材料はざっくり以下の通り。
- ニンジン:500g
- 牛乳:2カップ
- 砂糖:1/2カップ
- カルダモンパウダー:小さじ1/2
- ギー:小さじ2
- ナッツ:20粒(ピスタチオ、カシューナッツ、アーモンドなどのミックス)
- レーズン:小さじ2
せっかくなので完全プラントベースドにしてみようと、牛乳は豆乳に、ギーはサラダ油に置き換えてみました。量は、ニンジン一本の重さを計って、他をそれに合わせて調整しています。
また、日本で作るなら、ニンジンは、西洋人参より金時人参のほうが現地のものに近いよ!というのをどこかで読んだので、金時人参で作ってみました。
ガジャルハルワの作り方
ニンジンをまるごと一本すりおろす
まずはニンジンをよく洗ってすりおろします。
今回はある程度ニンジン感を残すためあら目におろしたかったので、鬼おろし器でおろしてみましたが、普通のおろし器でもいいと思います。
大きめのニンジン一本を手作業でおろすのはなかなか骨です(汗
フードプロセッサーを使ってもいいですね。
鍋で豆乳を沸かす
次に、鍋に豆乳を注ぎ沸かしていきます。
このあとでじっくり煮込んでいくので、熱がじんわり伝わる厚手の鍋を使うのが良いようです。
今回はstaubのオーバルの鍋を使いましたが、これ本当に使い勝手がよくて、我が家では煮る、焼く、蒸す。いろんなシーンで使っています。
そこにすりおろしたニンジンを投入して、水分が飛ぶまでひたすら煮込む
豆乳が沸騰したら、先程すりおろしたニンジンを投入。
火を中火にして、水分が飛ぶまでひたすら煮込んでいきます。
焦げないように気をつけて、ずっと混ぜないといけないので、ここもなかなか大変です。
ちなみに自分は、こういう煮込み料理のときは、耐熱のスパチュラ(シリコンベラ)を使っています。
250℃くらいまでの熱に耐えられるのと、鍋肌についたものをさっと集められるのが便利ですよ!
水分が飛んだら砂糖を加えて、焦げないようにひたすら混ぜながら弱火にかける。
目安として、常に鍋底が見えるくらいに水分が飛んだら、砂糖を加えます。
砂糖を加えるとまた水分が出てきますので、またひたすら混ぜます。
砂糖は焦げやすいので、火加減はこのあたりから様子を見ながら弱火〜ごく弱火に。
焦げちゃうとここまでの努力が台無しですからね。
鍋底に滲み出た水分ががほとんどなくなって、でもニンジン自体はしっとり、という状態になったら、サラダオイルを加えて全体に混ぜながらもう少し弱火にかけます。
ニンジンの香りがたってきて、全体的にもったりとまとまったら火を止め、最後にカルダモンパウダーをいれてざっと混ぜたら完成です。
できあがり!
おっと、忘れていました。
別のフライパンで、砕いたナッツとレーズンを、少量のオイルでソテーしておいてください。
これを最後にトッピングして(もしくは全体に混ぜ込んで)、本当の完成です。
ナッツとレーズンは必ず要るものではないのですが、入れたほうが絶対おいしいので是非用意したいですね。
インドっぽいステンレスの器に盛ってみました。いかがでしょう。
赤い金時人参をつかったので、色も鮮やかに仕上がったと思います。
牛乳とギーを植物性のものに置き換えたので、お店で食べたものより若干あっさり目な味になりましたが、満足の行くものになりました。
温かいまま食べても、冷やして食べてもおいしいので、いろんな食べ方で是非。
熱々に温め直してからアイスに添えてみたりするのもおいしいですよ!
ではまた〜